2026-09-01 / OOTD編集部 / 家族葬 / 平服 / 喪服 / 葬儀 / 服装マナー / 冠婚葬祭
家族葬で「平服」と言われたら何を着る?近親者・参列者の確認順
家族葬の連絡に『平服でお越しください』とあると、黒い喪服では堅すぎるのか、普段の服でよいのか迷います。ここで二つの言葉を分けます。家族葬は主に参列範囲の呼び方で、服装の格を自動で下げる言葉ではありません。葬儀の平服も、一般には休日の普段着ではなく略喪服を指します。
案内文、立場、会場の順に確認し、近親者は喪主側と格をそろえます。 一般参列者は案内に従い、不明点を何人も遺族へ聞かず、代表一人が葬儀社または連絡担当者へ確認します。
この記事の範囲
日本国内の家族葬、通夜、葬儀・告別式、火葬式で、遺族から参列を依頼され、平服・喪服不要等の服装案内がある場面を想定します。宗派、地域、故人・遺族の意向、会場の規則が異なるため、個別の案内を一般論より優先してください。
Quick Answer|『家族葬』『平服』『普段着』を別々に読む
- 家族葬: 少人数だから普段着、という意味ではありません。参列依頼と服装指定を別に確認します。
- 平服: 葬儀では通常、黒・濃紺・濃いグレー等の落ち着いた略喪服。Tシャツやデニムを指すとは限りません。
- 喪服不要・普段着で: 遺族の明確な意向を優先し、色・露出・光沢を抑えた清潔な服へ。迷えば具体例を一度だけ確認します。
- 近親者: 自分だけ平服にせず、喪主・葬儀担当者が決めた格へ家族単位でそろえます。
- 参列者: 日時や参列依頼がない『家族葬で執り行います』だけの連絡なら、勝手に会場へ向かわず意向を読みます。

平服指定でも、色・光沢・露出を抑えた略喪服なら、式場と火葬場の移動に対応できます。
最初の確認|その連絡は『参列依頼』ですか
公益社の家族葬案内は、訃報に『家族葬にて執り行います』とだけあり日程が伏せられている場合、親族のみで見送る意向を察して参列を控える考え方を示しています。家族葬と聞いたこと自体を招待と受け取らず、日時・会場・参列の依頼があるかを見ます。
参列を依頼された場合は、家族葬でも故人と遺族への弔意を表す服装が基本です。全葬連は葬儀の基本服を男女・子ども・通夜・告別式・喪服の種類に分けて案内しています。地域と案内で異なるため、迷った時に喪服を選ぶ考え方と、平服指定に従う考え方を混同しません。
案内文を4種類に分ける
家族葬で執り行います
参列日時がなければ事後報告・参列辞退の可能性。会場を調べて訪問せず、香典・供花も意向を確認します。
ご参列ください
服装指定がなければ準喪服を基準に。家族葬という語だけでカジュアルへ下げません。
平服でお越しください
通常は略喪服。黒、濃紺、濃いグレー等の無地で、光沢・露出・装飾を抑えます。
普段着で・喪服不要
故人らしい見送り等の意向を優先。曖昧なら『濃色のセットアップ程度でよいか』と具体的に確認します。
立場別|最初に合わせる相手
| 立場 | 基準 | 確認先 | 避けたい決め方 |
|---|---|---|---|
| 喪主・施主 | 式の形式と親族の統一 | 葬儀担当者・宗教者 | 当日それぞれが個別判断 |
| 配偶者・子・兄弟姉妹 | 喪主側と同程度 | 家族代表・葬儀担当者 | 『平服』を理由に一人だけ普段着 |
| 親族 | 案内文と近親者の格 | 親族の連絡代表 | 複数人が遺族へ同じ質問 |
| 友人・知人 | 招待文の服装指定 | 記載の連絡先・葬儀社 | 家族葬と聞いただけで参列 |
| 勤務先関係 | 会社の慶弔規程と遺族意向 | 社内担当者を一人に集約 | 同僚が別々に連絡 |
| 子ども | 制服または落ち着いた服 | 保護者と家族代表 | 大人用の形式を無理に再現 |
平服は、喪服より一段軽い『弔意のある服』
男性|ダークスーツを土台にする
黒、濃紺、チャコール等の無地または目立たない織りのスーツ、白いシャツ、黒または指定に合う濃色無地のネクタイ、黒い靴下、光沢を抑えた黒い靴を基準にします。黒いビジネススーツが礼服と同じ黒さでなくても、平服指定なら無理に買い替えるより、色と装飾をそろえます。
女性|濃色のセットアップ、ワンピース、アンサンブル
黒、濃紺、チャコール等で、肩・胸元・膝周りの露出と光沢を抑えます。ジャケットがなくても、形の整った長袖または七分袖のワンピース等は候補です。小さなパールが一般に用いられることはありますが、着けることが必須ではありません。迷う装飾は外します。
男女とも、黒なら何でもよいわけではない
大きなロゴ、光る金具、エナメル、強い香り、派手な柄、ダメージ加工は黒でも視線を集めます。反対に濃紺や濃いグレーでも、無地で清潔、露出と光沢を抑え、全体の線が整っていれば略喪服として使いやすくなります。
子どもは制服があれば制服、なければ落ち着いた服
学校の制服があれば、日頃の規則に沿って整えます。制服がなければ白・紺・グレー等のシャツ、ブラウス、カーディガン、パンツ、スカート等で構いません。履き慣れない靴で転ばないことも大切です。

家族の代表一人が、案内文・参列者の立場・会場を伝えて確認すると、遺族への連絡を増やさずに済みます。
誰に、どう聞けば負担を増やさない?
近親者は、家族代表から喪主・葬儀担当者へ
『私だけ何を着るか』ではなく、配偶者、子、兄弟姉妹等の範囲と式の場面をまとめます。「近親者は黒の礼服でそろえますか。それとも濃色の略喪服で統一しますか」と二択で聞くと、言葉の解釈差が減ります。宗教者への確認が必要な場合は葬儀担当者を通します。
一般参列者は、案内の連絡先か葬儀社へ
遺族へ直接聞く必要がある時も、家族・友人グループで代表一人に集約します。「平服とのご案内ですが、濃紺のスーツに黒い靴で問題ないでしょうか」のように、自分の候補を具体的に伝えます。回答をグループ内で共有します。
『何でもいい』と言われたら、暗色・無地・低光沢へ
選択を任されたら、最も目立たない方向へ寄せます。ただし故人の好きな色を身に着ける等、具体的な希望がある時は、小さなスカーフ、ネクタイ、花等の指定方法まで主催側に確認します。一般論で意向を打ち消しません。
会場と動作で変わる実用品
| 場面 | 服装で見る点 | 持ち物 | 実際の動作 |
|---|---|---|---|
| 葬儀会館 | 空調に対応する上着 | 小さな黒バッグ、袱紗 | 受付、着席、焼香、移動 |
| 寺院 | 肌の露出を抑え、脱ぎ履きできる靴 | 必要なら黒い靴下・薄手防寒 | 段差、畳、靴を脱ぐ可能性 |
| 自宅 | 座って裾や胸元が崩れない | 荷物を最小限に | 玄関、床座、狭い動線 |
| 火葬場 | 歩ける靴と気温調節 | 外套、ハンカチ | 屋内外移動、待機 |
| 会食 | 座って苦しくない濃色服 | 大きな荷物は預ける | 長時間着席、配膳 |
| 雨・雪 | 裾と靴の安全 | 黒系の傘、替え靴下 | 濡れた床、屋外移動 |
バッグ・靴・袱紗は『一式の黒さ』より動作
バッグ
小さく、無地で、光沢と目立つ金具を抑えた物が基本です。革か布かだけで判断せず、ロゴ、金具、型、色を見ます。荷物が多い場合は黒系のサブバッグを分け、式場で座席や通路へ広げません。
靴
黒で装飾が少なく、長く立てる高さを選びます。寺院、自宅、火葬場で脱ぎ履きや段差があるため、履き慣れた靴が現実的です。高いヒール、滑る底、音の大きい金具を避けます。
袱紗
香典を受ける意向と表書きを先に確認します。家族葬では香典辞退の場合もあるため、袱紗を用意したことを理由に無理に渡しません。宗派や地域の作法は、案内または葬儀担当者へ確認します。
出発前の10項目
- その連絡に参列日時・会場・参列依頼がある。
- 『平服』『普段着』『喪服不要』を同じ意味にしていない。
- 近親者は喪主側と服装の格をそろえた。
- 確認は家族・会社・友人の代表一人に集約した。
- 黒・濃紺・濃いグレー等の無地を基準にした。
- 光沢、露出、大きなロゴ、強い香りを抑えた。
- 会場の段差、畳、焼香、火葬場移動に合う靴である。
- 香典・供花・数珠の意向と宗派を勝手に決めていない。
- 小さなバッグに必要品だけをまとめた。
- 当日の変更は葬儀担当者の案内に従う。
よくある質問
Q. 家族葬で平服と言われたら、喪服は着ない方がよいですか?
A. 一般に平服は略喪服を指し、黒・濃紺・濃いグレー等の落ち着いた服が候補です。近親者は喪主側と格をそろえ、一般参列者は案内に従います。準喪服でもよいかは不明なら確認します。
Q. 葬儀の平服は普段着やデニムでもよいですか?
A. 通常の『平服で』は普段着ではなく略喪服の意味です。遺族が『普段着で』『喪服不要』と明示した場合のみ、その意向を優先し、色・露出・光沢を抑えます。
Q. 家族葬なら黒い礼服でなくてもよいですか?
A. 家族葬は参列範囲を示す呼び方で、服装を自動でカジュアルにしません。服装指定がなければ準喪服を基準にし、近親者は喪主・葬儀担当者と統一します。
Q. 『家族葬で執り行います』という連絡だけで参列してよいですか?
A. 日時・会場・参列依頼がなく、家族葬で行う旨だけなら、親族のみで見送る意向や事後報告の可能性があります。会場へ直接行かず、案内文と連絡担当者の意向を確認します。
Q. 女性の平服は黒いパンツスーツでもよいですか?
A. 黒、濃紺、チャコール等の無地で、露出、光沢、装飾を抑えたパンツスーツは候補です。会場での立場と近親者の格に合わせ、靴は歩きやすく端正な黒を選びます。
Q. 平服について遺族へどう聞けばよいですか?
A. グループの代表一人が『濃紺のスーツに黒い靴で問題ないでしょうか』のように具体案を一度だけ聞きます。案内に葬儀社や連絡担当者があれば、そちらを先に利用します。
家族葬の平服は、『自由な普段着』ではなく、遺族の意向に合わせて一段控えた弔いの服です。
案内文を読み、立場をそろえ、会場で動けるかを見る。分からない時は代表一人が具体的な候補を伝えて確認すれば、故人を見送る時間に集中できます。
参考資料
- 全日本葬祭業協同組合連合会「お葬式に相応しい服装」
- 公益社「通夜・葬儀、告別式の服装」
- 公益社「家族葬とはどういう葬儀?」
- 公益社「法事の服装ってどうすればいいの?」
- 公益社「弔問とは?適切な時期やマナー、服装」
- 公益社「通夜の持ち物と服装」
- 小さなお葬式「家族葬の服装」
- 国民生活センター「葬儀サービスの料金トラブル」
資料は2026-09-01に確認しました。家族葬の参列範囲、平服・略喪服・準喪服、立場別の服装、弔問、通夜、子どもの服、葬儀準備時の確認を葬祭業界団体・葬祭事業者・国民生活センターの資料から整理しました。地域、宗派、遺族の明確な意向を優先してください。